茶道体験を通じて、和の心を体感した後はミュージアム内へ。

*建物2階の総合案内所付近の券売機で入館チケット(観覧料300円)を購入

総合案内所後ろの階段を登っていくと、3階の常設展示室の入り口に辿り着きます。美味しい川根茶の試飲のあと、展示室内へ。

 

世界のお茶について学ぶ

お茶の起源とされる中国雲南省にある樹齢千年の茶樹王レプリカや、世界のお茶の分布図を掲載した巨大パネルが、さっそくお茶の世界へと誘ってくれます。後者は、言語学的な観点から見ても面白いパネルです。世界各国の“お茶”の呼称は、やはり近隣の国同士だとかなり近しい発音になり、また、遠く離れた国でもそれぞれどこか発音が似通っており、不思議な感覚を覚えます。

 

こちらは、青茶(烏龍茶)を飲むための工夫茶器セットです。他にも、モロッコのミントティーを飲むためのティーセットやイギリスのティーボウルとソーサー、モンゴルの乳茶を飲むためのティーセットなどの実物がガラスケース越しに飾られています。

 

お茶の種類について紹介する壁面グラフィックは迫力満点。

茶葉ケースの引き出しは自由に開けることができ、世界各国から集めた珍しいお茶に触れ、香りを嗅ぐことができます。普段私たちの想像する“お茶の葉”のかたちとは似ても似つかないような、不思議なかたちのお茶の葉もあり、新鮮な気持ちになりました。

上記のわかりやすいパネル以外にも、世界と日本の茶文化について説明するガイダンス映像や、世界の茶室や茶館を復元した空間など、見て楽しめる展示物がたくさんあります。

 

 

日本のお茶について学ぶ

世界のお茶について詳しく学んだ後は、階段を降って1階へ移動し、いよいよ日本のお茶のコーナーへ。

こちらのコーナーの展示物については撮影禁止のため、残念ながら写真での紹介はかないません。栄西禅師が著した日本最初のお茶の専門書『喫茶養生記』や各地域のお茶の製法についての展示など、どれも見応えがあるため、実際に足を運んでぜひその目で確かめていただきたいです。

各地域ごとの多種多様な製法の展示や文献から、日本において昔からお茶は馴染み深いものであることを改めて認識することができました。

 

 

静岡のお茶について学ぶ

次は、お待ちかねの静岡のお茶に関する展示区域へ。

製茶小屋の一部を再現した展示スペースには、昭和中期の製茶機械や製茶道具が置かれています。手揉み茶の製法の工程において、製茶機械がどのように動くのか、各機械の上に備え付けられたモニターの映像を通じて確認することができます。

 

お茶の品種コーナーでは、品種ごとのパッケージやお茶の葉の実物が展示されています。

 

実際にトレーを持って香りを嗅ぐことができます。

 

お茶そのものだけではなく、お茶を取り巻く茶草場に関する展示物もあります。茶草を入れたマットを実際に踏んでみると、ふかふかした茶園に足を踏み入れる時と同じ感覚を味わうことができます。

 

茶草場に生息する希少な植物の標本を、ルーペで拡大して観察できるコーナーも。

 

他にも、静岡の製茶農家の様子を丁寧に再現したジオラマや、明治時代の輸出用の茶箱・パッケージなど、興味深い展示がたくさんあります。特に、後者に関しては第5回企画展「茶箱・パッケージから見るお茶の未来」として、より詳細に知る機会が設けられる模様。2019年4月20日から2019年7月7日までの開催とのことなので、興味のある方はぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

 

未来のお茶について学ぶ

最後は、“お茶の新時代”に焦点を当てたコーナー。お茶の成分の結晶を顕微鏡で観察し、肉眼では見えない小さな世界に感嘆したり、お茶をテーマにした子供たちの絵画の発想に驚かされたり。

密度の濃い展示を、心行くまでたっぷり楽しめました。

茶の都ミュージアムを一言で表現するならば、“五感で楽しむことのできるお茶の資料集”という言葉が一番しっくりくるような気がします。見たり、嗅いだり、触ったり。五感を通じてどんどんお茶の奥深い世界に引き込んでいく、さまざまな工夫が施された展示に改めて驚かされました。2回目の訪問を経て、静岡の方々のお茶に対する愛情を知り、またお茶に対する造詣を深くすることができ、とても満足です。